支部報 vol.41 2004.8
支部長あいさつ <CMとコスト>
支部長 杉浦 譲治
参議院選挙の選挙カーが暑い日差しの中を通り過ぎて行きます。
梅雨の雨は何処へ行ってしまったのでしょうか、暑い日差しの夏日が続く毎日です、会員の皆様にはお元気でお過ごしでしょうか?
今回は少し趣向を変えてコンストラクションマネジメントのお話をさせていただきます。
今年日本コンストラクションマネジメント協会の東海北信越支部が設立されました、私も会員として微力ながらその設立のお手伝いをさせていただきました、現在の建築生産システムに疑問を持つ多くの方々が発起人として参加されました。
顧みると、私ども積算協会がマネジメント業務の重要性を感じ東京でプロジェクトマネジャーの養成を目指してコストスクールを立ち上げたのは8年前です。
支部ではとてもスクールとしては維持できないので、個々の専門領域を一つずつ学んで行こうという思いで5年前より「PMへの道」と題して毎年1回東京よりコストスクールの講師の先生をお招きして開催していることは皆様ご承知のとおりです。
来年2月開催される「事業計画の立て方」を」最後にワンクール終了の予定です。
PMとは、米国で始まったPM方式という企業経営の手法を、建築業界が事業の推進に応用して開発した「建築事業の推進手法」なのです。
もともとPM方式とは、米軍が第二次世界大戦で、 マンハッタン計画という原子爆弾の開発プロジェクトを行った時に「最小のコストと時間で高性能」 な爆弾を作ろうとして(プロジェクトの特定の目的である)開発したプロジェクトの推進管理手法と言われています。
そしてコンストラクションマネジメントは英語ではProject Management in Constructionといわれるように、建築事業全体をPM手法で動かす「建築事業全体のマネジメント」です。
このように発生の過程を見てもその手法の中に占めるコストの位置づけが如何に高いかということが理解されるのではないでしょうか?
現在の建築生産システムに於ける構造改革の一番の対象は、建築コストの不透明さと、流通機構の複雑さであると思われます。
そしてこの問題の解決には、このCM手法の導入が大きな刺激になるのではないかと考えています し、この手法の主役には必ずコストマンが必要になると思っています。
現に何人かの会員の方の中には社内でコストマンからマネジャーへと変わられている方も見受けられます。そんな視点に立って私は「PMへの道」シリーズを開催いたしました。
残念ながら、過去5年間の同シリーズに於ける会員の参加者は非常に少なく、講習委員の皆様のご努力にも拘らず、毎年赤字の状況を続けて、シリーズを終わろうとしています。
紙面の都合でまとまりにくい内容となりましたが機会があれば、またいろいろその内容について皆様にご紹介しようと考えています。
「建築コスト管理士」もいよいよ大詰めの段階となってきました、コストに精通した技術者の社会的認知の場が拡がって来るのは間違いないでしょう。 会員の皆様がマネジメントの世界で活躍できる場が益々拡大されることを願っています。
暑い日が続きますご自愛ください。
平成16年度 東海北陸支部通常総会の報告
- 日時:平成16年4月23日(金) 16時より
- 場所:ホテルプリシード名古屋 3階芙蓉の間
- 住所:名古屋市中区栄四丁目6番1号
- TEL:(052)263-3411
- ※地下鉄・東山線又は名城線「栄駅」下車 12番出口 徒歩約7分
- 出席者: 出席者15名 委任状130名 計145名
-
16時定刻、河邉事務局長より平成16年度通常総会の司会挨拶を受け、続いて硎谷副支部長の開会の辞で総会は始まりました。 次に杉浦支部長の開会挨拶がありました。
- <懇親会>
- 去る15年4月に新しい役員体制が決まり、今期半分の1年が過ぎました。
お蔭様で後ほどの事業報告を見ていただければお分かりになりますが、15年度の各委員会活動は活発でした。設計審査業務も予算を上回る業務があり、他支部も羨む良い決算を迎えることが出来ました。
ホームページ委員会、耐震委員会そしてデータベース委員会の特別委員会活動は、将来に続く事業なので今後とも活発に活動をして欲しいし、16年度の予算編成に当たって岐阜県に問い合わせたところ今年の設計審査業務量については昨年度の半分ぐらいとのことでしたが、昨年の半分とは言え大変力強い力になってもらえると期待しています。
他支部が当支部の設計審査業務を意識して類似の組織を作っているようだが、根本的に質が異なるので、当支部と同じようには行かないのでないかと危惧しています。
今期あと1年ですが、これが多分最後のご奉公になると思いますので、老躯を鞭打って頑張る所存ですので本年も何卒よろしくお願いします。
ここで定款第28条(平成14年6月25日改正)による議決の必要定足数を確認し、支部規定第7条第1項の規定により、議長に杉浦支部長を指名。 議長挨拶後、出席状況報告を受け、支部通常総会の成立を宣言。引き続いて議長より議事録署名者に潮田 春生氏と村島 忠彦氏の2名を指名。 ここから議案審議に入りました。 - ■第1号議案
- 平成15年度事業報告承認の件
- ■第2号議案
- 平成15年度収支決算及び監査報告承認の件
- ■第3号議案
- 平成16年度事業計画(案)に関する件
- ■第4号議案
- 平成16年度収支予算(案)に関する件
- ■第5号議案
- 平成16年度支部役員承認に関する件
- ■第6号議案
- その他 (議長から、その他の議案はない旨の報告) 以上5件の議案は、いずれも拍手多数で承認されました。
-
総会議案審議終了後、今年度支部長表彰が行われました。表彰された方は次の5人の方たちです。 - 岩本 明信氏
- 植田 隆明氏
- 塚田 律夫氏
- 林 進氏
- 宮西 繁氏
- (アイウエオ順)
-
表彰式終了後、佐野副支部長の閉会の辞で平成16年度支部通常総会を無事終了しました。
平成16年度事業計画
◇総務・会員委員会
- 協会に新しい魅力を創出し会勢拡大に努める。
- 各委員会との調整を図る。
- 関係諸団体との技術交流を深め、友好を高めるための活動を行う。
- 会員・賛助会員へ情報提供、サービスの寄与及び親睦を図る事業を行う。
- 会員・賛助会員の名簿を作成し、PRする。
◇広報委員会
- 会員・賛助会員への情報提供誌として充実した支部報を継続して発行する。
- 新しい知的財産としての会員の利用しやすいデータベースの構築を図る
- インターネットの活用を図る
(ア)ホームページの内容充実
(イ)会員へのサービス向上
(ウ)会員相互のコミュニケーションの場の提供
(エ)支部事務業務の簡素化
◇講習・教育委員会
- 各種研修会・講習会を積極的に実施する。
- 建築積算資格者更新講習会へ講師を派遣する。
- 管内地方公共団体等から研修会の講師の派遣依頼要請に応えるために、講師の派遣を行う。
- 地方部会が実施する積算研修会を支援する。
- 一般建築技術者と建築積算資格者のレベルアップのため鉄骨講習会等を開催する。
- 本部が計画する積算教育事業に関して支援する。
- 工業高校の高校生対象の積算教育への支援を行なう。
◇資格制度委員会
本部が実施する建築積算資格者試験及び建築積算資格者更新講習事業を支援する。
- 建築積算資格者試験
一次試験(学科) 平成16年10月24日(日)
東海工業専門学校
二次試験(実技) 平成17年 1月23日(日)
東海工業専門学校 - 建築積算資格者更新講習会
金沢会場 平成16年11月6日(土)
金沢勤労者プラザ
名古屋会場 平成16年11月13日(土)
昭和ビル 9階 ホール
◇事務所委員会
各積算事務所相互の連帯強化に努め、地位向上とより一層の交流親睦を図る。
◇講習・教育委員会
- 既存の地方部会の育成と未設置の地方部会発足に向けての基盤づくりを進める。
- 地方部会の積算研修会を講習委員会と連携して実施する。
◇設計審査委員会
岐阜県補助事業の社会福祉施設建設(1億円以上)に伴う設計審査業務を公正且つ透明性の基、厳正に執行する。
予想受託物件は10件程度を予想している。
◇特別委員会
- ホームページ委員会
広報委員会と連動して活動。 - データベース委員会
広報委員会と連携しインターネットの一層の活用を図り、データベースを利用しやすい環境の整備に努める。 - 耐震委員会
愛知県、名古屋市の協力のもと、(社)日本建築構造技術者協会中部支部と共同して、建物耐震診断と不合格建物の耐震補強費用が連動するソフトの開発を行う。
平成16年度東海北陸支部役員会名簿
役職名 | 氏名 | 勤務先名称 | 勤務先職名 |
顧問 | 伊藤 平左エ門 | 中部大学 | 名誉教授 |
顧問 | 平野 諒 | ||
顧問 | 阿部 庄吉 | ||
顧問 | 塚田 律夫 | (株)ミルックス北陸支店 | 支店長 |
本部理事 支部長 |
杉浦 譲治 | (有)CMC建築研究所 | 代表取締役 |
副支部長 設計審査委員 耐震委員 データベース特別委員 |
硎谷 智彦 | (株)硎谷建築積算事務所 | 代表取締役 |
副支部長 | 川辺 清次 | 川辺建設(株) | 代表取締役社長 |
副支部長 設計審査委員 |
佐野 洋治 | (株)竹中工務店 名古屋支店 FMセンター部 | 課長 |
総務会員委員会委員長 設計審査委員 データベース特別委員 耐震委員 |
佐藤 佳久 | (有)富士積算 | 代表取締役 |
データベース特別委員会 委員長 総務会員委員 |
木谷和俊 | 清水建設(株) 見積部 | 部長 |
総務会員委員 | 岩本 明信 | 元(株)大林組 名古屋支店 営業第一部 | |
設計審査委員会委員長 広報委員 |
西田 彰 | (株)二葉積算 名古屋支社 | 取締役支社長 |
広報委員会委員長 | 松本利治 | (株)円建築積算 | 取締役部長 |
広報委員会 副委員長 |
松原 舜二郎 | ||
広報委員会副委員長 ホームページ担当責任者 |
野村繁雄 | 愛知建築確認検査サービス | 性能評価員 |
広報委員 | 潮田 春生 | (有)建築見積センター | 代表取締役 |
広報委員 | 橘敞 | (株)愛知建築確認検査サービス | 確認審査員 |
広報委員 | 桑田隆行 | 愛知県立碧南工業高等学校建築科 | 教諭 |
講習教育委員会委員長 設計審査委員 |
藤井 正王 | (株)みどり建築企画 | 代表取締役 |
講習教育副委員長 | 竹下 和俊 | (株)熊谷組 名古屋支店 建築部積算課 | 積算グループ副部長 |
講習教育委員 (北陸担当委員長) |
宮西 繁 | 明峰積算事務所 | 所長 |
講習教育委員 | 生田孝文 | 生田一級建築設計室 | 設計室長 |
講習教育委員 | 福井正年 | 真柄建設(株) 施工統括本部 建築管理部 | 技術部長 |
講習教育委員 | 宇野純也 | (株)丹羽英二建築事務所 | |
講習教育委員 設計審査委員 |
藤曲 充信 | (株)アイピーエス 積算部 | 部長 |
講習教育委員 | 松田 一男 | 日鈴建設(株) | 取締役工事部次長 |
資格制度委員会 委員長 |
廣瀬 稔 | (株)円建築積算 | 代表取締役 |
資格制度副委員長 耐震委員会委員長 |
林 進 | (株)林積算 | 代表取締役 |
資格制度委員会 副委員長 |
大田耕二 |
大成建設(株)名古屋支店 建築部 |
積室部長 |
資格制度委員会 副委員長(北陸担当) |
笠谷 正 | (有)富山積算センター | 代表取締役 |
資格制度委員 設計審査委員 |
松岡 重幸 | (有)エスム積算 | 代表取締役 |
資格制度委員 | 中根 豊 | (株)中根組 | 専務取締役 |
資格制度委員 | 川島 一夫 | 木内建設(株) 管理部積算課 | 課長 |
資格制度委員 | 大嶋寛則 | (株)アール・アイ・エー金沢支社 | 顧問 |
資格制度委員 | 山口 充 | 富山県建築設計監理協同組合 | 理事 |
会計監事 設計審査委員 耐震委員 |
植田 隆明 |
(株)日本設計名古屋支社 コスト設計部 |
主管 |
会計監事 | 室谷 春夫 | ムロヤ設計 | 代表 |
平成16年度東海北陸支部委員会名簿
役職名 | 氏名 | 勤務先名称 | 勤務先職名 |
総務会員委員 | 水谷友彦 | 若狭工業(株) | 代表取締役 |
広報委員 | 桑名利男 | (株)日本設計名古屋支社 | |
広報委員 | 吉原光二 | 吉原建築積算事務所 | 所長 |
広報委員 | 東畑 英八 | 東洋建設(株) 名古屋支店 建築部 見積課 | 課長代理 |
広報委員会ホームページ担当 | 硎谷 将紀 | (株)硎谷建築積算事務所 | |
広報委員会ホームページ担当 | 村井 弘和 | 清水建設(株) 見積部 | |
広報委員会ホームページ担当 | 松岡 貴敏 | (有)エスム積算 | |
広報委員会ホームページ担当 | 小中 利文 | (有)富士積算 | |
設計審査委員 | 池田素久 | (有)富士積算 | 部長 |
設計審査委員 (北陸方面担当) |
須曽 晃 | (株)二葉積算金沢事務所 | 所長 |
講習教育委員 | 勝野 徹 | (株)フジタ 名古屋支店 積算部 | 部長 |
講習教育委員 | 小栗裕重 | 小栗建築事務所 | 所長 |
講習教育委員 | 和田浩嗣 | 和田建築積算 | 所長 |
講習教育委員 | 松井 勉 | (株)円建築積算 | 取締役室長 |
岐阜部会 | 武田正時 | ||
耐震委員 | 福岡 一郎 | (株)熊谷組 名古屋支店 建築部積算課 | 積算担当課長 |
資格制度委員 | 金岡 文徳 | (株)円建築積算 | 課長 |
総務・会員委員会だより
総務・会員委員会 委員長 佐藤 佳久
総務・会員委員会では、昨年度、以下の催しを開催しました。平成15年6月24日(火)にJR及び地下鉄千種駅南側広小路通り角地に建設されている超高強度コンクリートによる「1-千種駅南地区(再)A棟(民間)建設及び駐車場棟建築工事」
平成15年12月18日(木)に来年2月常滑沖に開港する中部地方の新しい空の玄関口「中部国際空港 セントレア(centrair)」と二か所の現場見学会と、平成16年2月20日(金)に23日を最後に、閉鎖されたヘラルドボールにおいて会員親睦のボーリング大会を開催しました。
今年度も既に、岐阜部会主催で揖斐郡藤橋村に建設されている、徳山ダムの現場見学会を開催しました。
これからも、会員の皆様のご要望にこたえられるよう総務・会員委員会も努力していきますが、会員の皆様からもご意見、ご希望をお寄せいただければ、大変助かりますので、よろしくお願いします。催し物がある場合は必ずホームページに掲載しますので、奮ってご参加ください。
講習教育委員会だより
講習委員会 委員長 藤井正王
今年度5月に開催いたしました初級講習会は、例年とは違った受講者で大変驚きました。それは、長野県からの受講者があったことです。協会のホームページを見ての申し込みでしたが、この初級講習会は5月22日(土)5月29日(土)6月7日(月)の3日間開催され、その都度長野から名古屋まで通って熱心に受講していただき、大変感激いたしました。
今まで、名古屋・岡崎・岐阜・津・静岡・金沢・福井・富山と主要都市で講習会を開催してきましたが、それ以外の都市での講習会を企画し、建築数量積算基準をより多くの人に、理解していただけるようにしたいと思います。
今年度の講習会の予定は下記の通りですが、今非常に多い改修及び耐震補強に関する「改修用テキスト」が協会から発行されます。その講習会を発行され次第順次主要都市での開催を予定しております。皆様のご期待にお答え出来るよう、これからも色々な企画をしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
9月・・・・「数量積算基準の講習会」 高山市
10月・・・・・・・「木造積算講習会」 岐阜市
11月・・・・・「建築積算実技講習会」 名古屋市
11月・・・・・・「鉄骨積算講習会」 名古屋市
1月~3月・・・・・「改修・耐震補強講習会」 名古屋・岐阜・静岡・金沢
2月・・・・「プロジェクトマネジャーへの道」 名古屋市
資格制度委員会だより
資格制度委員会 委員長 廣瀬 稔
いよいよ建築コスト管理士資格制度が実施されようとしています。詳しくは協会ホームページ、「建築と積算」6月号に詳しく解説してありますので、そちらを参照下さい。ここでは簡単にまとめてみたいと思います。
まず、目的は、設計、施工もしくは発注者、受注者それぞれの立場で透明性、公平性、妥当性を 追求し持ち合わせたコストに堪能な技術者を育成し建築生産の発展と共に建築積算技術者の技術水準の向上と社会的地位の向上を目指します。
現在の建築積算資格者と異なる点は、建築積算技術者が完成した設計図書を元にして業務をするのに対し、建築コスト管理士は、企画、構想の段階から維持、保全まで各段階ごとに経済設計を行い建築コストを管理、把握して発注者や設計者に助言を行います。
いまだ日本ではコスト管理の教育が確立されていません。建築コスト管理士の資格制度発足によってコスト管理に堪能な技術者の育成の貢献できると考えています。
東海北陸支部の北陸部会が本格的に活動しようとしています。例年北陸地区での建築積算資格者更新講習は、名古屋から出向いて、地元の会員、役員の方と協力して開催してきましたが、今年度から北陸部会単独で行うことになりました。今後一層の発展を希望します。また、今まで通りの協力関係は保っていきたいと思います。
最後に、昨年度の建築積算資格者試験は、例年になく多くの方が受験しました。積算、コストに対しての高い関心のあらわれだと感じます。今年も多くの方が受験される事を期待します。建築コスト管理士資格制度の発足とあいまって、建築積算業界の更なる発展と飛躍を希望します。
設計審査委員会だより
設計審査委員会 委員長 西田 彰
昨年10月の審査を最後に、しばらく活動を休んでおりましたが、6月後半の物件を皮切りに動き始めました。
昨年は、設計審査開始以来初めてという25件をこなし、極めてあわただしい半年を過ごしましたが、先日岐阜県の高齢福祉課から、今年度の審査物件は昨年度の半分にも満たないとの連絡が入りました。(国庫補助内示一部未確定時情報)
7月前半迄に、すでに9件の申し込みがありました。今年も北陸の積算事務所より審査に参加していただきました。物件数は少なくなりましたが東海北陸支部みなさんの協力があってこその「設計審査委員会」と思っています。今後とも多数の方々の参加をお待ちしています。参加申し込みは東海北陸支部のホームページの設計審査をごらんください。
東海北陸支部同様に、関西支部には「設計審査特別委員会」、中国四国支部には「公益的建築における積算関連業務受託制度」、九州支部には設計審査のみならず幅の広い活動として「建築コスト・アクセスセンター」が設置されています。しかし、思うように活動は出来ない状態で現在に至っております。そこで今年度、本部において「H16年度設計審査等受託事業推進検討委員会」が6月1日に設置されました。
当委員会は、各支部での設計審査業務の事業展開の可能性を検討すると共に、現在ある「建築積算適正化センター」活用の可能性を探ろうとするものであり、本部支部連携のもとに、事業拡大を図ろうとするものです。本部・各支部よりの8人で構成され、年4回の検討会が予定されています。7月6日には第一回目の委員会がありました。皆さんのお役に立てるようがんばっています。ご期待ください。
データベース委員会だより
清水建設株式会社 見積部 木谷 和俊
平成15年度3月末には活動内容をまとめご報告の予定でしたが、私も含め、メンバーの皆様も年度末にまたがり、日常業務に追われ、遅延してしまい申し訳ありません。
当初、学校・事務所・マンションの3つの用途にて、解析の予定でしたが、切替えて事例の沢山有るマンション50事例をまずまとめ、報告することとしました。(事務所・学校は継続活動)大きくは、4つの事業グループに分けることが出来ます。
(ステップ1)
各物件ごとに使用材料を分類し、集計出来た時点で、その傾向をまとめグラフ化する予定です。(場合によっては中間発表)
(ステップ2)
集計したデータを基に、マンションの場合の構造別使用材料簡易計算式の作成。 建物分別解体見積に利用可能な形にまとめ、9月末には活動性かとして発表する予定です。
今しばらく猶予をください。
耐震委員会だより
耐震委員会 委員長 林 進
木造住宅の耐震改修工事費を作成するため、(社)日本建築構造技術者協会中部支部(JSCA)と積算協会の合同委員会を発足させ10回の委員会を開催いたしました。
「愛知県木造住宅耐震改修マニュアル」を参考にし、工法別の内訳明細書が出来上がりました。一部の内容をご報告いたします。
A 筋かいを挿入して新たな耐力壁を設ける
B 外壁に構造用合板を用いて耐力壁とする
C 無筋コンクリート基礎を有筋にする
D 火打ち梁を挿入して小屋組の水平剛性を確保する
E 外壁仕上を軽いものにする
F 屋根を軽い材料に葺き替える
現在は内訳明細書を「木造住宅の耐震改修設 計・工事研修会履修者名簿」を参考にし見積り依頼のお願いをしております。
県内、各地域の建設会社へお願いしておりますが、皆様のもとに届きましたら、ご協力下さいますようよろしくお願い申し上げます。
今後は、工法別の耐震改修工事費を整理し、愛知県、名古屋市、各市町村で活用していただけるものにし、耐震改修をしようと思っておられる施主の方にも耐震診断をもとに概算で工事費が出せるようにしたいと思っております。
内訳明細書を作成するにあたり、愛知県、名古屋市、(社)愛知県建築士事務所協会の皆様に大変ご協力をいただきました。お礼申し上げます。
(社)日本建築構造技術者協会中部支部(JSCA)と合同で耐震委員会を開催していきますが、会員の皆様のご意見も是非、お聞かせ下さい。 よろしくお願い申し上げます。
ホームページ委員会だより
有限会社富士積算 小中 利文
みなさん積算協会のホームページ見てらっしゃいますか?サイトのアクセス数も10,000回を超えました。しばらく見てないなぁ・・。という方、まだ一度も見たことがないよ!という方は休憩時間にでも一度アクセスしてみて下さい!!
私は平成15年度半ばにホームページ委員になり、ホームページ情報の内容更新係を努めて参りました。タイトル名の見栄えを変えたり更新内容の窓枠を付ける等、見栄え重視で内容を更新してきました。もちろん積算関係の情報などを迅速に掲載し、皆様に最新情報をすばやく知って頂けるよう努めて参りました。おおっ!すごい!と言われる様な綺麗なホームページにはまだかなり遠いですが、委員全員で思考錯誤し、皆さんに驚嘆される様なホームページを目指して頑張って行きたいと思います。
サイト上の交流の場として掲示板がありますが、少し見難いという意見もあり、近々掲示板をリニューアルしようと考えております。新しい掲示板が設置されていたら是非一言お願いいたします。
掲示板の使い方がいまいちよく分からない!という方でも簡単に発言できるように改善し、容易に情報交換が出来る様にしていきたいと思っております。
私個人の勝手な目標ですが、週に最低1度は訪問されるような情報満載なサイトを作っていきたいと思っています。恐らく作る側の一方的な考えだけでは不可能でしょう、見る側である皆様の御意見・御要望を頂き、それを実現していく事で目標達成が可能になると思います。お気付きの点がありましたら是非御指摘下さるよう宜しくお願い申し上げます。
平成16年度愛知県建設技術研修報告
講師 西田 彰
愛知県建設部は、毎年この時期に、愛知県及び市町村の建築技術職員を対象に2日間の研修会(基礎講座:公共建築)を開催しています。
当協会は今年も、6月9日の講座を「建築積算の実務」の内容で100分いただきました。
毎年、会場は笠寺の愛知県建設技術研究所でしたが、閉鎖された為、今年は愛知県庁本館の東にある東大手庁舎の会議室となりました。
何を勘違いしたのか、私の前の講師が20分も早く終わらせてしまいました。ありがたいことに次の私の講義までの30分間を、建築業界についてのお話で、お付き合いをしていただきました。
受講者の中では、積算実務経験者が年々少なくなり(ほぼ皆無)、具体的に積算実務(積算基準や拾い方)の説明をしても、時間内では理解できないので、このところは、「積算業界を取りまく建築業界の現状」「旧約聖書に始まる積算の歴史」「恐持ての担当官になる為の積算チェック方法」を主としています。
今年は、名古屋が元気という事とで「名古屋の状況説明と建築業界での問題点」と「鉄骨問題」を織り交ぜてお話をしました。
最近、ある所に提出された4物件の設計書を目にする機会がありました。調理台の\19,800×2台の計算が何故か345万であったり、設備の400万程度の小計が大頭では800万との転機ミスがあったり、その他のエラーも相当数ありました。
このような実例や設計審査でのエラーの実例を含めて、チェックポイントをお話しました。
1751年に幕府は、積算・入札に関わる大改革をしています。その中にチェックの必要性についての記述があります。
「積算するものと検査するものを分けよ。その上で検査の方法を確立せよ」
250年以上も前のことです。
異職種に学ぶ <徳山ダム工事を見学して>
三河部会 山本 一
6月16日(水曜日)今日は、独立行政法人水資源機構(旧水資源開発公団)が岐阜県揖斐郡藤橋村(旧徳山村)において施工中の『徳山ダム工事現場見学』に参加する日である。
3、4日前からの長雨でダム現場見学会は中止になるかと心配していましたが、梅雨の晴れ間に入ったのか雲一つない快晴で少し雲があったほうが涼しいのでは?と、思うほどでした。
正午少し前にJR大垣駅南口に降り、岐阜部会の松岡さんの車に便乗させていただき、集合場所である岐阜県揖斐郡藤橋村大字鶴見の徳山ダム建設工事パビリオン前広場に向かう。
13時15分頃に到着。広場に到着して目を疑いびっくりすることは『90トンダンプトラックのお化けタイヤ』の展示。
直径2700mm、タイヤの幅765mm、重さ1050kg、タイヤ1本の値段も数百万円もするそうだ。
参加者は東海北陸支部の川辺、佐野両副支部長をはじめ総勢13名、まだ少し時間があるので各自に徳山ダム建設パビリオンに入館してダム建設工事の予備知識を得る。
13時30分過ぎに徳山ダム建設所のマイクロバスが到着、ヘルメットを借りてバスに乗り込みダムサイト建設現場へと向かう。
徳山ダム流域である木曽川、長良川、揖斐川の三つの河川は木曽三川とよばれ中部山岳地域を源とし、それぞれ中下流部において中京圏の濃尾平野に流れ込み、寄り添うように伊勢湾に注いでいます。
三川の流域は長野、岐阜、滋賀、愛知、三重の5県にまたがる我が国でも有数の大河川です。この木曽三川の豊富な水量は、ある時は大洪水となって流域沿岸の人々を苦しめながらも、平時は濃尾平野をうるおし、中部経済圏の発展の原動力となっています。
ここ揖斐川は、岐阜県と福井県の県境にある冠山(標高1257m)に源を発し、山間渓谷を流れ岐阜県・揖斐川町に至り濃尾平野に出て、三重県桑名市で長良川と合流し伊勢湾へ注ぐ幹線流路延長約121kmの河川です。
揖斐川流域は木曽三川のうち最も西よりに位置し、最上流域年平均降水量は3000mm以上になり木曽三川の中で特に多く、洪水の流出が最も早いといわれています。
徳山ダムは昭和32年12月揖斐川上流域を電源開発促進法に基づく調査区域に指定。昭和51年4月水資源開発公団に事業の承継。昭和62年4月徳山村が藤橋村に廃置分合。平成元年3月466世帯の移転契約の完了。平成12年5月に起工式が挙行され、洪水吐き、堤体工事が施工される。
見学用バスはダムサイト右岸展望台に到着。担当職員からダムの目的、ダムの計画概要の説明を受け洪水調節、流水の正常な機能の維持、常渇水時における緊急水の補給、新規利水、発電等を目 的として、平成16年3月末現在ダム本体盛立進捗率約35%(完成161mに対し約51m)、洪水吐きコンクリート進捗率は約66%となっている。
ダムの計画概要は次のとおりである。
形 式:中央遮水壁型ロックフイルダム
堤 高:161.0m
堤 頂 長:415.0m
総貯水量:約6億6千万m3
徳山ダムでは周囲の環境について、自然になじむように工事現場見学者用ヘルメットから建設機械の色についても配慮されていました。
次の見学場所である犬谷展望台へはバスで移動しました。この展望台は堤体盛立て工事を上流側から望むことができ、展望台の後の山にはダムに使用する原石山(ロック材)があり、90トンダンプトラックのエンジンが唸りをあげて運搬する様子が間近に見られました。
約1時間30分弱の見学コースであったが『異職種に学ぶ』として有意義な一日でした
平成16年度会長及び支部長表彰者・新役員紹介
事務局長 河邉 信行
今年度の会長表彰者として当支部顧問の阿部庄吉氏が表彰されました。
表彰式は今年度本部の通常総会後行われ、式には杉浦支部長が代理で出席されました。
阿部庄吉氏は、昭和55年5月の東海北陸支部創立時から支部役員を八期15年、平成7年度から副支部長を二期4年、会計監事を平成11年度から二期4年とその間本部理事を三期6年、通算23年のながきに亘り協会の要職に就かれ、本部及び支部事業・運営の推進・発展に大いに寄与されました。本当に有難う御座いました。
現在は支部の顧問としてご活躍中で、今後ともよろしくご指導ご鞭撻の程お願いする次第です。
今年度の支部長表彰者は次の5人の方々です。
☆ 岩本 明信氏は、平成4年4月から支部役員として六期12年の多年に亘り支部事業・運営の推進・発展に寄与されました。現在は㈱大林組 名古屋支店を退職され、岐阜県多治見市にお住まいです。
☆ 植田 隆明氏は、平成4年4月より支部役員を五期9年、平成13年より一期2年間副支部長を、その後会計監事として通算12年の多年に亘り支部事業・運営の推進・発展に寄与されました。現在、㈱日本設計 名古屋支社にお勤めです。
☆ 塚田 律夫氏は、平成5年4月より支部役員として五期10年の多年に亘り支部事業・運営の推進・発展に寄与され、平成15年度よりは支部顧問としてご活躍中で、特に昨年10月に発足した北陸部会設立には多大なご尽力をいただきました。現在は清水建設㈱北陸支店を退職され、㈱ミルックス北陸支店にお勤めです。
☆ 林 進氏は、平成5年4月より支部役員を六期11年の多年に亘り支部事業・運営の推進・発展にご尽力され、ゴルフを通じて会員相互の親睦にも力を注いでいます。現在は㈱林積算の長としてご活躍です。
☆ 宮西 繁氏は、平成4年4月から支部役員を勤められ、北陸方面の事業、特に積算教育に熱心に取り組まれています。又、昨年10月に発足した北陸部会設立にも大いに寄与されました。現在は佐藤工業㈱北陸支店を離職後、明峰積算事務所を設立され、その長としてご活躍中です。
表彰式は今年度支部通常総会後、植田氏、林氏、宮西氏の3氏のご臨席のもと、同じ会場で行われ、杉浦支部長より表彰状と記念品が手渡されました。
(岩本氏、塚田氏は都合によりご欠席でした。)
新役員紹介
(株)円建築積算
取締役部長 松本 利冶
この度、新しく支部役員に選出されました松本利治と申します。
昨年度より設計審査委員会委員長兼任の西田委員長に替りまして、広報委員会の委員長代行として活動しています。
積算協会の東海北陸支部に籍を置き18年ほどになり、10年前ぐらいから当協会の広報委員として活動してきました。委員会に入って他社の社長・部長・課長さんなど普段では会えないような方とも会う機会があり自分にとって必ずプラスになっています。
広報委員会に入った当初は委員の中でも一番年齢が下で言われたことを手伝うことしか出来ませんが、支部報の発行準備及び本部の建築と積算に掲載するフォーラム7の原稿作成等を行いまして、その当時の山本事務局長や植田委員長又は他の委員の方々に指導を受け、今回委員長代行を行うことになりました。しかし、まだまだ周りから見れば頼りない委員長代行ですので、様々な意見やアイデアをいただきたいと思います。
支部報の発行で一番変ったことは、当初の作業内容は依頼した原稿が手書きで送られてきて、その原稿を各委員が分担してワープロで編集及び入力をする作業で大変でしたが、現在はほとんどパソコンで入力していただき、その原稿もメールで協会に送っていただけることで編集の作業内容としては送っていただいた原稿の文章のチェックと構成を考えることになります。
掲載する写真もですが以前は送られた写真を文章の間に入れるにも、写真を縮小コピーして上手く入るようにしていましたが、現在はデジタルカメラのデーターを使用することが多くなっており、文章の中に自由に画像を添付できることなど原稿整理もCD1枚で整理できます。
パソコン等が普及したことで積算の仕事も広報の作業も変ってきていますが、今後も広報委員会の委員として支部報ならびにホームページにて各会員の皆様に有意義な情報を提供出来るように活動して行きたいと思っています。
各委員会及び各支部の方々そして各会員の皆様の御協力によりこの支部報は構成されています。今後も御協力の程宜しく御願い致します。
新資格制度 建築コスト管理士創設へ
広報委員会
企画・構想~維持・保全まで対象 国際相互認証も視野
新たな認定資格となる「建築コスト管理士」の制度案がまとまりました。
会報誌「建築と積算 2003/5」に掲載された「新資格制度の概要」を基本に、制度部会とテキスト作成部会の2部会が、制度運用に向けて検討を続け、本年度中にも実施する運びとなりました。
この制度は、建築工事費を算出する積算技術をベースにし、建築コスト管理業務に優れた専門技術者を認定しようというものあり、建築プロジェクトの総合的なコスト管理が行える人を育成することにより、コストの透明性・信頼性・確実性を追求しようとするものです。
また、他の国の積算資格と国際的な相互認証も視野に入れた制度として構築されています。
今までの「建築積算資格者」は、工事数量の積算や工事費の算出業務を対象にしてきましたが 「建築コスト管理士」は、企画・構想より維持・保全に至る建築生産過程で、設計者との連携を強化しつつ設計方針の意思決定に参画できるコストプランナーとして、建築コストを管理・把握し施主や設計者に適切に提案・アドバイスをする業務を対象としています。
「建築コスト管理士」の資格認定は、筆記と論述の2段階での試験と面接が実施されます。 試験資格は「建築積算資格者で更新登録を1回以上行い、かつ建築に関する実務経歴が10年以上(うち積算及びコスト算出において責任ある業務2年以上)」または「建築経験15年以上かつ建築コスト経験10年以上(うち責任ある業務2年以上)」となっています。
経過措置として「建築築積算資格者で更新登録が4回以上かつ実務経験20年以上(うち責任ある業務4年以上)なおかつ会員10年以上」を対象として経過措置講習(原則1回)が行われます。
次に、試験または経過措置講習の修了考査を合格した人には面接を実施します。
「建築コスト管理士」には、CPD(継続能力開発)による研修を要件とし、5年ごとの登録更新が義務付けられています。
積算資格の運用については、このところ国際的な相互認証プロジェクトが具体化しています。昨年秋の第7回太平洋積算士協会(PAQS)国際会議の定例総会では、大学の積算教育に共通性があることを前提として、オーストラリア・香港・マレーシア・シンガポールの4カ国・地域が相互認証を始めることが承認されました。また、当協会は、シンガポールの積算士協会より申し入れを受け、今後2国間の相互認証の可能性について協議をしていくことになりました。
産業構造の抜本的改革に伴い、建設産業構造も大改革を迫られ、設計と施工の二大分野を効果的に総合的に運営するための情報伝達を果たす「マネジメント」という業務が専門職として求められています。また、建物の大規模化・複雑化、業種を越えた複合化、契約発注業務の多様化等から、コストの透明性・信頼性・確実性が社会的に求められています。我々積算業務に携わるものとして、次への大きなステップとして、この新しい認定資格を期待しています。
詳しくは「日本建築積算協会 本部」のホームページまたは会報誌「建築と積算 2004/6」をご覧ください。
これって特許の侵害ですか?
有限会社建築見積センター 潮田 春生
今回も積算に関係のない話で恐縮です。
「D・I・Y」日本語で日曜大工。この趣味にのめり込んで30余年、注文を受けて色々な家具を作ってきたことは本紙面でも何度か紹介させていただいてます。注文を受けてから作るのですから「待ち」の姿勢で来たのですが、ここ数年は相当変化してきました。
つまり自分のアイデアで何かを作り、人様に差し上げるか、買って貰うようになったのです。受注生産から見込生産です。
アイデアをひねり出すのに一苦労
そんな私ですから「次は何を作るか?」この事が常に頭にあり、雑誌や新聞チラシ、通販カタログ等は興味深く目を通しています。
最近TVショッピングを見ていて面白いものに目が釘付になりました。それは傾斜のついた足台で、これに乗るとアキレス腱が鍛えられ、背筋もピント伸び、これは本当かどうか疑わしいのですが、肥満が解消できると説明しているのです。これは面白そうだ。木製に置き換えたら自分にも作れる」ピンときました。
そう思い込んだら早速作りたくなるのがマニアの常です。2枚の合板に蝶番を付け、勾配が自由になるように飼木を挟み、踏み板にカ-ペットを貼れば、見てくれは別として一応試作品の出来上がりです。
実はアイデアが固まり、簡単な図面を描き、第一号目を作る時が一番の醍醐味です。
改良とコストダウンもまた楽し
何事も独り善がり、自画自賛はいけません。人様に見て貰い(この場合は乗って貰い)意見を基に改良を加えることが大切です。2号、3号と少しづつ改良を重ねるのも結構楽しいものです。
この辺でようやく本業である積算者らしさが顔を出し、1台当りのコストが気になり出します。例によってまず材料費。コンパネが1/21枚、フロア合板が1/42坪、蝶番2枚、カーペット0.07m2,ゴムクッション2ケ、木材少々、木ビスに接着剤でしめて600円と出ました。問題は手間賃です。一個作るのに一時間半くらい掛かったので1500円として、合計2100円になります。
ところで今回のこの健康足台は商売としては考えていません。お客様やこれまでお世話になった方々へのプレゼントにするつもりなので費用は自腹、故に猛烈なコストダウンが必要になります。
台数が増えるにつれ特許が気になる
3人5人と差し上げていくうちに、ある人が「特許を取って販売したらどうかね?」と言われました。冗談半分でしょうが。私がいくら知恵を絞って改良を加えたといってもスタ-トはあるメ-カ-の模倣です。そこが特許を侵害したといってきたら、或いはその通りかもしれません。しかし先人が作った物を参考にして似た物を作った人が全て違法として罰せられるとしたら、この世の中は進歩ができなくなってしまいます。
特許の侵害とはそっくりそのまま同じ物を作って先人の商売を邪魔した時、違法となるのではないでしょうか。材料、形状、寸法がまったく別、その上商売にしないとなれば、これは憲法21条で保障された「表現の自由」ではないかというのが私の結論なのですが、読者の皆さんはどう思われますか。
女性スタッフ紹介
株式会社大林組 河村静香
はや15年...。
入社してはや15年、こんなはずではなかったのに…。5年ほど働き、花の寿退社をし、素敵な奥様に。。。そんな夢を描きつつ、ふと気が付けばバリバリのお局コースまっしぐら???
入社して3年間は建具のプロと言われるくらい建具ばかりを拾い、その後8年間程は躯体専門で拾い、今は値入を担当しています。積算はとても細かい作業で、図面の隅々にまで目を配り、材料、仕様、納まり等を色々と考えながら進めて行くため、多くの知識を必要とする作業だと思います。今積算を離れ、積算の細かさ、正確さ、重要さを改めて感じています。
私は運良く?建具、仕上(短期間ですが…)、雑・金、躯体と一通りの積算を経験し、今は値入もやらせて頂き、大変勉強になっています。値入を経験することによって、積算のポイント(金額に大きく影響するもの)も解り、また積算の経験があるからこそ、値入の作業もスムーズに行えるのだと思っています。あとは現場経験があれば、もっと勉強になるのですけどね…。
当社は女性スタッフも多く、奥さんもいれば、お母さんもいます。皆、家庭と仕事をうまく両立させて働いています。今時の女性はこうじゃなきゃ!って、皆さんもそう思いませんか?私もはや15年とはいいましたが、まだまだこの先10年、20年…後輩達に“おばちゃん”と言われようが、“お局”と言われようが、「明るく、楽しく、元気よく」をモットーに、一生懸命働いていきたいと思います。
株式会社棟建築企画 大森久美子
局(つぼね)の決意
私は現在、積算事務所にて内訳書作成を中心にした仕事に就いております。入社当時は建築の知識などまったくと言ってもよいほど持ち合わせておりませんでした。しかし、気が付けば11年とゆう歳月が過ぎ、今では“局(つぼね)”と呼ばれ、責任のある仕事を任されるまでになりました。それには、上司・先輩・同僚・家族と多くの人の支えがあったからだと思っております。時に厳しく、しかしいつも支えて下さった上司。入社当時はまだ言われたことが理解出来ず、涙を流したことも幾度となくありました。でも今振り返ればその厳しさがあったからこそ、今の自分があるのだと感謝の気持ちでいっぱいです。
現在私は後輩を指導する立場にたち、人を指導することの難しさ、大変さを痛感しております。自分に自信がない為、注意することを躊躇してしまうこともありましたが、それではいけないと気が付きました。今は、「私と同じではいけない、私以上になってもらいたい」と思い、時に厳しく指導しております。(それが“局”と呼ばれる要因でしょうか・・・)でもそれは後輩への私の愛情でもありますし、私が一人前になるまでサポートして下さった上司、先輩への恩返しになるのではと思っております。
しかし私もまだまだ未熟な点もあります。“局”とゆう立場に甘んじず、日々学び成長してゆけるようこれからも努力していきたいと思っております。
平成16年ナゴヤドーム・中日ドラゴンズ戦当選者
積算ひろしです。
株式会社アイピーエス 積算部 藤曲充信
積算ひろしのちょっとした勘違い・手違い・間違い・日常の出来事を想像するとです。
ひろしです。新人の頃、コピーを裏で焼いて怒られたとです。
ひろしです。新人の頃、「図面切りをしろ」と言われ、ハサミできって怒られたとです。
ひろしです。新人の頃“はと小屋に何羽収容致しますか”と質問を出して怒られたとです。
ひろしです。「ロリコンモザイク」と打込んで怒られたとです。
ひろしです。OCR時は誤読まみれ、現在は当て字まみれとです。
ひろしです。ファックスを裏で送り怒られたとです。
ひろしです。アドレスを間違えて送り、会社をつぶしそこねました。
ひろしです。「明朝必着」の提出書類が自宅にあったとです。
ひろしです。×2倍を忘れました。
ひろしです。説明しろと言われても、どうしてこんな数量になったのか自分でもわかりません。残念!せっぷく!!
ひろしです。“仕事は基本に忠実にやりなさい”といいつつ、自分はやらんとです。
ひろしです。一日やっても仕上と下地が合わんとです。
ひろしです。数量チェックが一発で合ってしまったとです。
ひろしです。精積算をしろと言うのに平面しかないとです。
ひろしです。積算時間より質問訂正が長いとです。
ひろしです。内訳明細より質問枚数が多いとです。
ひろしです。まともな図面で積算したいとです。
ひろしです。この頃図面枚数で工程を決めてしまうとです。
ひろしです。階数を間違えたとです。
ひろしです。前の物件が頭から離れませ~ん。
ひろしです。保存終了するのに「いいえ」押しました。もうじき夜が明けるとです。
ひろしです。名古屋へ提出に行くのに京都で目がさめたとです。
ひろしです。恐ろしい事に、気が付くと拾いが終わっているとです。
ひろしです。深夜残業までして頑張ったのに、寝坊したとです。残念!
ひろしです。“こんな拾い二時間だ”と部下に言い、自らやったら一日中掛ったとです。
ひろしです。並べた椅子より布団で寝たいとです。
ひろしです。起きている子供の顔が見たいとです。
ひろしです。ふと気付くと、周りに誰もいませ~ん。
ひろしです。正月から休んだ日が、片手で足りるとです。
ひろしです。カレンダーの青色赤色の意味がわかりませ~ん。
ひろしです。たまには「お先に失礼します」と言いたいとです。
ひろしです。この頃夜になると良く目が霞むとです。
ひろしです。スクリーンセーバーは吉岡美穂とです。
ひろしです。ひろしです。積算ひろしでで~す。
岐阜部会だより
有限会社エスム積算 松岡 貴敏
岐阜部会では毎年恒例になりました積算教室を今年も開催します。
参加者は高校生が半分くらいで後は積算事務所関係、設計事務所関係の人達、後一般の方々で開かれています。支部報がでる頃にはもう1・2回開催されています。
今年の開催日は下記のとおりです。
2004/7/23(金)
2004/7/30(金)
2004/8/6(金)
2004/8/20(金)
2004/8/27(金)
場所・・・岐南町公民館
講師の方々も岐阜部会の方たちが順繰りでやっていただいています。
来年以降も開催いたしますので遠くの方でもかいませんので宜しければご参加下さい。宜しくお願いいたします。
これも恒例となりました旅行もあります。
今年は京都に行きます。
人数は20人くらいですが親睦をはかる為のもので楽しい旅行です。
岐阜部会でない方でも参加して下さってもかまいませんので来年以降のご参加お待ちしています。
岐阜部会からのお知らせでした。
北陸部会だより
有限会社富山積算センター 笠谷 正
北陸部会が設立されて早くも9ヶ月近く過ぎました。そこで北陸部会の現況と活動計画を報告します。北陸3県の積算資格者は約600人と聞いていますが、その内部会に加入されている方は、50人に過ぎません。今後、活動の場を広げ会員数の拡充を図っていくことが会員相互の親睦と情報交換の場としての魅力となり、多数の方に参加して頂くことがこの部会の益々の発展に繋がって行くことと思います。皆様のご支援・ご協力をお願いいたします。
◆ 北陸部会の活動計画及び経過
第2回総会が、金沢勤労者プラザにて5月15日(土)に開催いたしました。来賓として東海北陸支部の杉浦支部長が出席され、部会員13名の出席により今年度の活動計画案を検討・承認されました。
① 役員会
16年度は3回開催する予定です。(10月、12月3月)
② 建築積算資格者更新講習11月6日(土)
金沢勤労者プラザにて開催されますが、今回の更新から初めて部会が中心となって独自に開催します。今までは更新者が少ない為、毎回他の場所で受講されていたことと思いますが、少しは時間・経費の節減になると考えます。
③ 講習会・勉強会の開催
本年度は2回予定しています。東海北陸支部と連携を取りながら開催する予定です。
④ 忘年会・新年会
忘年会・新年会の何れか開催しますが、10月の役員会で決定次第ご案内する予定です。
以上が主な活動内容ですが、会員の皆様の多数の参加をお待ちしています。
編集後記 アテネ五輪開催
皆様のお手元に支部報が届いたころには、アテネオリンピックが開催されていると思われますが、スタジアムや会場施設の工事が遅れ、あるスタジアムでは屋根付の予定が工期的に間に合わなくなり屋根の工事が中止になりました。それ以外のも突貫工事でなんとか開催に間に合わせるという報道を聞きました。
いざ開催されて工事の完成度はどうでしょうか???
この地方では来年の国際博覧会に向けてパビリオンの建設が行われていますが、アテネオリンピック会場のような大きな工事の遅れはないと思われます。
民族性の違いでしょうか?
平気で工期が遅れるというのは?